認知症専門医からの提言、「脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい」

皆さんは歯医者さんにはどのくらいの頻度でどのような目的で通っているでしょうか。痛み出したら行くという風に、いまだに痛くなった時だけ治療目的でしか利用しない人もいる一方、定期的に通い、口内の健康を維持するために予防歯科を継続する意識の高い人も増えています。

痛くなった時だけ来院する方は徐々に歯の健康を失うばかりでなくアルツハイマー型認知症になるリスクが上がると解説する認知症の専門医の先生がいらっしゃいます。そのメカニズムを詳しく解説しているのが、20万人以上の認知症患者を診てきた長谷川嘉哉先生の著書『認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!』です。これは歯科からの発信ではなく認知症専門医からの発信というところに非常に高い価値を感じます。

歯周病になってアルツハイマー型認知症のリスクが上がるメカニズムは歯周病菌が出す毒素によって歯肉などに炎症が起きると、血液中にサイトカインと呼ばれる炎症物質が流れ込みます。このサイトカインが血液によって脳に流れ込むと、アルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβというタンパク質が脳の中で増えることになり徐々に脳細胞が死滅。どんどん記憶力が低下していきます。これがアルツハイマー型認知症の発症のメカニズムだと考えられています。つまり、歯周病を予防していくことがアルツハイマー型認知症の予防にもつながるということで人生100歳時代を快適に過ごすためにも歯周病予防をしっかり継続していきましょう。

医療法人社団マハロ会理事長でアンチエイジングの専門医として東京、千葉、埼玉に大規模歯科クリニックを5医院運営、法人理念は「予防歯科を通じて国民の健康と幸福に寄与する」ことをスローガンとし「歯を健康にしてアンチエイジングを手に入れる方法「歯科革命3.0」など予防に関する書籍を執筆、現在は一般社団法人日中友好予防歯科協会理事長として中国での予防歯科の普及にも尽力している。