粘膜の病気に早く気づくには

タレントさんの口腔がんの情報などに触れ、お口の健康状態が気がかりなかたが増えていると思います。
ただ、「そうはいっても珍しい病気だし」「異常あれば自分で気づくだろう」
と思っているかたも多いのかもしれません。 
 
 
しかし、日ごろから患者さんのお口を見ている私たちからぜひお伝えしたいのが、
「患者さんご自身がお口の粘膜異常に早期に気づくのは、実際のところとても難しい」ということです。 
 
口腔がんは初期には痛みがなく、ある時点で急にスイッチが入ったように大きくなります。
そのため実際のケースでは痛みやしびれが出るほど進行してから異常に気づくかたのほうが多いのです。
 
 
口腔がんの早期発見にとって、もっとも重要で効果的な方法。
それは、信用できるかかりつけの歯科医院を持ち、定期的にチェックを受けることです。
 
 
なぜなら、普段の健康なお口を継続的・定点的に診てもらうことで、変化に気づき、
変化の要因を推測してもらいやすいからです。
はじめての歯科医院に急患でかかったときもしも歯ぐきが赤く腫れていたらまず疑われるのは
おそらくむし歯か歯周病でしょう。 
 
 
しかし、いつも通っている歯科医院で、これまでむし歯も歯周病もなく健康だった患者さんの歯ぐきが
急に腫れたとなると、「なにごとが起きたのだろう・・・」と真相に迫ったアプローチをしてもらえます。
 
 

日頃から歯科とのこうした関係を築くことが、粘膜の変化への気づきと、病理検査、早期発見へと
つながるのではないかと思います。
 
 
歯のためだけでなく、「粘膜の病気」を放置しないために、ふだんから歯科医院にかかることを
心がけてください\(^o^)/

医療法人社団マハロ会理事長でアンチエイジングの専門医として東京、千葉、埼玉に大規模歯科クリニックを5医院運営、法人理念は「予防歯科を通じて国民の健康と幸福に寄与する」ことをスローガンとし「歯を健康にしてアンチエイジングを手に入れる方法「歯科革命3.0」など予防に関する書籍を執筆、現在は一般社団法人日中友好予防歯科協会理事長として中国での予防歯科の普及にも尽力している。