インプラントは全ての方が出来るわけではありません。インプラント不適応の方とは?

歯を失って修復する方法として入れ歯じゃ鬱陶しいしブリッジのように健康な歯を削りたくないという方は年々増えてきています。かと言ってインプラントはすべての方に適応かと言うとそうではありません。インプラントに適さない方とはどのような方かについて解説いたします。インプラントに適さない方とは具体的には治療後の予後があまり芳しくないと予想される方ということになります。歯を失った方にとって、インプラント治療は有力な選択肢の一つになりますが、残念ながら以下のような方にはインプラント治療を積極的におすすめできません。

①重度の歯周病の方

インプラントも自分の歯と同様、歯周病と同じ病態の「インプラント周囲炎」という病気でインプラント脱落の原因を作ってしまいます。ですからインプラント治療を受ける前に歯周病をしっかり治しておくことが必要です。

②年齢が若く顎の骨が発育過程にある方

顎の骨が発達過程にある段階ではインプラントを入れることができません。個人差はありますが20歳以上くらいがインプラント治療ができる目安となります。

③コントロールされていない糖尿病のある方

糖尿病があると免疫力が低下しインプラントと骨の結合が正常に起こらず、インプラント脱落の原因になることがあります。 また手術後、傷口の治りも悪いという特徴もあります。手術の可否の目安としてHbA1cが6.9%以下、空腹時の血糖時が180(mg/dl)以下であるなど血糖値がコントロールされている事が条件になります。

④骨粗しょう症の方

骨密度が低下した骨にインプラントを埋め込んだ場合、きちんと結合しないことや抜けてしまうことがあります。また骨粗鬆症の方はその治療に使用している薬剤の種類によっては顎骨壊死のリスクがあるので注意が必要です。

⑤喫煙者の方

たばこの中のニコチンには血管収縮作用があるため歯肉への血行が悪くなり栄養がいきわたらなくなり治療成績が落ちることがあります。またさらに喫煙者は唾液量が減少することによりインプラント周囲炎を起こす可能性がでてくるなどインプラントの成功に対してリスク要因となります。

⑥手術後のケアをしっかりできない方

おうちでのケアをしっかり行えない方や定期的に歯科医院でケアを受けられない方はあまりおすすめできません。インプラントを長持ちさせるにはしっかりケアしていただくことが必須となります。

⑦その他、全身疾患のある方

循環器系の疾患をお持ちの方で血液をさらさらにする薬などを服用されている場合、手術後出血が止まりにくい場合などがあるので注意が必要です。

以上がインプラントにあまり適さない方ということになりますが絶対ダメというわけでもありません。状況にも個人差がありますのでインプラントの担当医と充分話し合って決める事が重要になります。まずはご相談ください。

医療法人社団マハロ会理事長でアンチエイジングの専門医として東京、千葉、埼玉に大規模歯科クリニックを5医院運営、法人理念は「予防歯科を通じて国民の健康と幸福に寄与する」ことをスローガンとし「歯を健康にしてアンチエイジングを手に入れる方法「歯科革命3.0」など予防に関する書籍を執筆、現在は一般社団法人日中友好予防歯科協会理事長として中国での予防歯科の普及にも尽力している。