要介護高齢者における専門的口腔ケアのメリット

いつも訪問歯科診療でお世話になっております、かみむら歯科・矯正歯科クリニックでございます。今回、岸田内閣の骨太方針に国民皆歯科検診の義務化が盛り込まれることになりました。これは歯周病が全身疾患に深く関与していることを厚労省が強く認識し対策したものにほかなりません。特に高齢者においては口腔ケアをしないことによるデメリットが顕著となります。では要介護高齢者において専門的口腔ケアをすることにどのようなメリットがあるのかを下記に列挙してみます。

①美味しくお食事がとれて体力、免疫力もアップしQOLの向上が期待できる。

②誤嚥性肺炎をはじめ他の感染症予防に効果がある。

③認知症の発症、重症化予防が出来る。

④転倒防止になる

⑤入院日数を少なく出来る。

など数々のメリットがあります。現在、口腔ケアを受けている方はお口の健康を保てますが、まだ受けていらっしゃらない方はお口の健康被害だけでなく身体へのリスクも心配されるところでございます。これまでは年に1回程度、あるいはご希望があった時だけ歯科検診を実施しておりましたがこれより新しく入所された方は全員必ず入所時に歯科検診を受けていただきたいと思います。施設さまにおかれましては大変お忙しいことと思いますが入所者様の健康のため是非、ご協力賜りますようお願い申し上げます。

医療法人社団マハロ会理事長でアンチエイジングの専門医として東京、千葉、埼玉に大規模歯科クリニックを5医院運営、法人理念は「予防歯科を通じて国民の健康と幸福に寄与する」ことをスローガンとし「歯を健康にしてアンチエイジングを手に入れる方法「歯科革命3.0」など予防に関する書籍を執筆、現在は一般社団法人日中友好予防歯科協会理事長として中国での予防歯科の普及にも尽力している。